医院紹介

医院のあゆみ01

                 
                 
はじめに
手探りでの開業当初、古巣 天理よろづ相談所病院を訪れました。
レジデント時代に指導頂いた柏原院長にご挨拶に伺い、「5年、10年をかけて医院を育てていこうと思います」と申し上げますと 一言、
「その言葉を聞いて安心しました。」と仰ってくださいました。
かの天理よろづ相談所病院をゼロから築き上げた後、大病院の慢心を戒めるべく、レジデント制度を立ち上げられた柏原先生の この一言は大変重く
ありがたいものでした。遅々とした歩みですが、医院の在りようを探した20年間の歩みです。

第1期・開院時 【平成5年】
開院当時の平面です。 庭はまだ無かったな・・・・。
医院建築の在りようを考えながらの建築でした。
医院の建物は医療をする側の心構えを表現し、かつ、診療の一部を担っているものと思っています。
建物に清楚、信頼、優しさが表現されるべきと思いました。
医院は医療者が 一個の人間として、受療者を迎える場です。
自宅での 門、アプローチ、玄関、応接室 と同じとの思いで、としました。
駐車場は駐車しやすく、夏の日差しから守られていたいもの、待合室は已む無く待ち時間を過ごして頂く空間、受療者にリラックスしてもらえる居住性が必要と考えました。検査、処置スペースは機能、安全、清潔が大切と思います。
〈 待合室 〉
“病人”という意識を抱かれないように居間をイメージして作ってみました。
また、医院はいろいろな方が来られます。
来られた方皆さんが身の置き場に困られないようにと思い、あえて、複雑な形にしました。
 
第2期・CTスキャン棟増改築【平成13年】
次の機能が必要となり増築しました。
■CT:
肺癌検診で異常が認められ、がんセンターの受診が必要と通知された方が心理的に不安定状態に陥られました。
病院診療の前に地域診療にCTが必要と考え、導入しました。

■ユニバーサルデザインのトイレ:
車椅子で来院の方や車椅子移動を要する方が増えた為、車椅子で使用可能なトイレが必要となりました。

■点滴:(点滴室・カンファレンスコーナー)
点滴の必要な方がお出でになることが多いですが、心身の状態からユッタリしたスペースが必要と思われました。
カーテンで仕切られて、ベッドが並ぶ景色は嫌いでした。
衝立で仕切ってみました。
一寸した診察など多目的に使えるフリースペースを残しました。
■予防接種、インフルエンザ:
健診、予防接種、インフルエンザ流行時など、一般受療者と分けての診察スペースが必要となりました。

■救急出口:
救急車で病院に移送してもらう事は結構多いものです。
移送する必要の方がまま居られます。
他の受診者に気兼ねなく搬出できる出口が必要です。
この出入り口は寝たきりの方入所者の受診にも有用です。
他の受診者の中をストレッチャー移送するのはあまり良いものではありません。
別ルートが欲しいと思っていましたので、 第2期工事で造設しました。
寝たきりの方などの検査受診時にも使用します。
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